1. 概要

ターミナルソフト(terminal emulator)とは、サーバ機器・ネットワーク機器を遠隔操作するソフトウェアで、 サーバエンジニア・ネットワークエンジニアがほぼ毎日使うソフトウェアです。 ターミナルソフトには様々な種類がありますので、会社の文化や業務要件に応じたソフトウェアを使用する事をお勧めします。

この記事は、最新(2011/12/11 執筆)時点のターミナルソフト比較について述べます。 googleなどで検索を行うと、"PuTTyはserial接続非対応" "tera termはSSH2非対応"などの若干古い記事がヒットしますので、 誰かがターミナルソフトについてまとめ直す必要があると感じ執筆に至りました。

2. ターミナルソフトの比較

2.1. Tera Term

ネットワーク機器へのシリアル接続が非常に簡単であるため、 ネットワークエンジニアと志すならばTera Termがお勧めです。 殆どのネットワークエンジニアは、このターミナルソフトを使っています。

なお、tera termはSSH2に対応していないとの記事がweb上で見られますが、現在のtera termはPuTTyに対応しています。

2.2. PuTTy

ログ取得が非常に容易なソフトウェアです。 また、複数設定の保存が容易である事も非常に魅力的です。

PuTTyはシリアル接続が難しいとの記事がweb上で見られますが、現在のPuTTyは非常に簡単にシリアル接続できます。

2.3. poderosa

タブ表示・ウィンドウ分割に対応したターミナルソフトウェアです。 複数サーバを同時に操作する事が多い・複数のサーバに似たようなコマンドを投入する事が多いエンジニアには重宝されます。

.NET Framewark上で動作し、動作が不安定なのが難点です。 また、poderosa公式サイトからダウンロードできるversion 4.1.0は"改行の警告"に対応していないので注意が必要です (SourceForgeからダウンロード可能なversion 4.3.5bは"改行の警告"に対応しています)。

3. ターミナルソフトの機能

各ソフトウェアを機能をまとめると以下の通りです。

tera termPuTTypoderosa
SSH2対応
シリアル接続
自動ログ取得
config流し込み××
改行の警告×
複数ウィンドウ××

3.1. SSH2対応

いずれのソフトウェアもSSH2に対応しています。 しかし、tera termはSSH2への対応が遅れてしまったため、多くのエンジニアがtera termからPuTTyに乗り換えたそうです。

3.2. シリアル接続

ネットワーク機器はIPアドレスが付与されるまで、遠隔操作で設定を投入する事ができません。 そこで登場するのがコンソールケーブルです。 IPアドレス設定以前の状態では、コンソールケーブルを用いたシリアル接続でネットワーク機器に設定を投入します。 ですので、ネットワークエンジニアにはシリアル接続が便利なtera termがお勧めです。

3.3. 自動ログ取得

自動ログ取得は非常に便利な機能です。自分の操作履歴を確認したい時に非常に重宝します。

PuTTy・poderosaは簡単に自動ログ取得の設定が容易ですが、 tera termの設定は若干ハードルが高いです。

3.4. config流し込み

tera termは"config流し込み"というネットワークエンジニアがよく行う作業に適しています。

ネットワーク機器を設定する際は、テキストファイルに保存した設定をターミナルソフトウェアに貼り付けて 反映される、いわゆる"config流し込み"と呼ばれる作業を行います。 以前のtera termのバージョンでは、大量のテキストを一度に貼り付けると、 同期がずれてしまい設定がうまく反映されませんでした。 しかし、現在のtera termのデフォルト設定は、 大量テキストを貼り付ける際に改行毎に10msecの遅延を発生させ、 同期のずれが発生しないようになっています。

3.5. 改行の警告

tera termは改行を含む文字列を貼り付けようとした時に、警告メッセージを表示してくれます。 改行を含む文字列が貼り付けられてしまう事によって 想定外のコマンドが投入されてしまう事を防止してくれる非常に便利な機能です。 誤って貼り付け文字列に"rm -rf"が含まれていた日には、目も当てられません。 私は、この警告メッセージに何度も助けられています。

なお、poderosa公式サイトからダウンロード可能なversion 4.1.0は"改行の警告"に対応していません。 "改行の警告"に対応しているversion 4.3.5bは、SourceForgeからダウンロード可能です。

3.6. 複数ウィンドウ

以下スクリーンショットのように複数タブ・複数ウィンドウに対応しているのは、poderosaのみです。 複数サーバを同時に操作する事が多い・複数のサーバに似たようなコマンドを投入する事が多い場合は、非常に便利です。