ターミナルソフト PuTTY


PuTTYは、World Wideで最も有名なターミナルソフトです。ネットワークのおべんきょをしていると、海外製品の多くはPutty前提で構成されているのをよく見ます。日本国内では、TeraTerm, Poderosa, rlogin等が話題に上がりますが、実はこれらは日本人が作成したソフトウェアです。

このページではPuTTYの使い方について、説明します。World Wideな実技試験ではPuTTYが前提になっている事もありますので、PuTTYの使い方は絶対に抑えておきましょう。

PuTTYとは

PuTTYはWorld Wideなターミナルソフトです。多言語対応は行っていませんので、もし、日本語化したいならば、有志の方に作って頂いた日本語化パッチを適用する必要があります。また、有志の頼りですので、常に最新版PuTTYが使用できるとは限らない事にも注意しましょう。

Putty 日本語化版

日本国内で出回っているPuTTY日本語パッチ適用バージョンは、日本語化だけではなく独自の機能も備わっています。本家PuTTYとは若干異なるソフトウェアである事を理解した上でのご利用をお勧めします。

なお、このサイトは、某World Wideな実技試験対策がメインコンテンツですので、日本語版Puttyの話題は、多くは取り扱いません。

PuTTY ごった煮 – 蛭子屋ソフトライブラリ

google検索すると最も検索上位にヒットする「最も有名な日本語版Putty」です。残念ながら、2007年が最終更新で最新PuTTYには対応しておりません

PuTTY PRIVATE PATCHES – ICE IV

Putty pre-0.64 よりも新しい開発版をベースとして、 PuTTY 0.60 ごった煮版 2007年8月6日版 に諸々の機能を追加した独自ソフトウェアです。最新版に追従しているだけでなく独自な機能も追加された非常に強力なソフトウェアです。

ただし、開発版ベースなので、未知の不具合のリスクを嫌う方は敬遠した方が良いかもしれません。

D2D/DW PuTTY – ICE IV

Putty PRIVATE PATCHESのテキストレンダリングエンジンをGDIからDirect2D/DirectWriteし、 垂直方向へのアンチエイリアスや自然なポジショニングなど、より高品質のテキストレンダリングを目指したソフトウェアです。現在(2015/02/28)開発中のソフトウェアで、今後の発展に期待したいところです。

PuTTY-ranvis

本家PuTTYに、作者ranvisさんのパッチだけでなく、ごった煮PuTTYなどのいくつかのパッチを適用したバージョンです。最新の安定版にパッチを適用しているので、未知の不具合を嫌う方は、ICE IVよりもPuTTY-ranvisを使用した方が良いでしょう。

PuTTY 周辺ソフトウェア

PuTTYをインストールすると、それに関連するソフトウェアも同時にインストールされます。PuTTYそのものはssh, telnet, rloginを行うターミナルソフトですが、SCPや鍵生成のソフトウェアも同梱されています。PuTTYと同時にインストールされるソフトウェアは以下の通りです。

ソフトウェア名説明
PuTTYPuTTY本体です。ssh, telnet, rlogin操作が可能なクライアントソフトです。
PuTTYteltelnet, rloginのみ可能なクライアントソフトです。
PSCPSCPクライアントです。コマンドラインによるリモートサーバとのファイルコピーを実現します。
PSFTPSFTPクライアントです。コマンドラインによるリモートサーバとのファイルコピーを実現します。
PlinkSSHのコマンドラインツールで、PuTTYのバックエンドとなります。
PageantSSH認証を行うデーモンで、PuTTY, PSCP,PSFTP, Plinkが内部的に使用します。
PuTTYgenSSH鍵を生成します。

PuTTYのインストール

PuTTYのダウンロード

以下URLのPuTTY公式サイトをブラウザで開きます。

  • http://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/

Downloadを押下し、ダウンロードページへ遷移します。

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Zip版、またはインストーラー版のPuTTYをダウンロードします。このページでは、以下インストーラー版の導入方法について説明します。

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PuTTYのインストール

以下インストーラー(exeファイル)を使用したインストール方法を説明します。ダウンロードしたインストーラーを実行します。

「Next」を押下します。

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インストールディレクトリの指定画面です。そのまま「Next」を押下します。

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スタートメニューのフォルダ名を指定する画面です。そのまま「Next」を押下します。

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ショートカットや拡張子の関連付けの設定です。好みに合わせて設定しても良いし、そのまま「Next」でも差し支えございません。

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インストーラーで今まで設定してきた内容の確認画面です。「Install」を押下すると、インストールが開始されます。

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「Finish」を押下します。

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簡易動作確認

正常にインストールが完了したかどうかを確認するため、簡単な接続試験を行います。PuTTYを起動し、「Host Name (or IP address)」欄に接続先ホストを入力し、「Open」ボタンを押下します。

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「login as:」にユーザ名を入力し、「xxxx@yyyyyyyy’s password」にパスワードを入力します。以下のようにsshによるログインが可能である事を確かめて下さい。

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PuTTYの基本的な設定

接続先設定などの保存

PuTTYを起動し、「Host Name (or IP address)」「port」「connection type」の3つの値を入力します。それぞれの項目の意味は以下の通りです。

設定項目意味
Host Name (or IP address)接続先のホスト名かIPアドレスを入力します。
Portポート番号を入力します。
Connection Type接続方法を指定します。ssh, telnetなどの指定が可能です。

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「Saved Sessions」に適当な名前を入力し「Save」を押下すると、接続先などの設定を保存する事ができます。設定を保存し、接続先などを入力する手間を省くと良いでしょう。

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接続先設定などの読込

既に保存された設定があるならば、設定名を選択し「Load」ボタン押下で、設定を読み込む事ができます。

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ログ設定

PuTTYのログ保存方法について説明します。現在(2014/02/28)のPuTTYのログ機能には、以下出力のようなコマンド実行時に時刻を付与する機能は備わっていません。どうしても時刻付与の機能が必要となる方は、他のターミナルソフトをご利用下さい。

ログファイル名が固定の場合

PuTTYでログを自動的に記録するには、「Session」「Logging」のカテゴリを選択します。「Session logging」の欄について、Printable outputまたはAll session outputのどちらかを選択します。お勧めはPrintable outputです。

設定意味
Printable output読める文字だけを記録します。
All session outputターミナル操作の全てを記録します。カラー表示、バックスペース操作、コントロールキー押下なども含めて記録される代わりに、"Printable output"に比べて読みづらくなります。
SSH packetsPuTTYの製作者にバグレポートを挙げる時の専用モードです。復号化可能なパケットを全て記録します。
SSH packets and raw data復号化可能なパケットだけでなく、暗号化・圧縮データのような解析困難なパケットも含めて記録するモードです。

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「Log file name」欄はデフォルト設定でputty.logと書かれていますが、これは「C:\Program Files (x86)\PuTTY\putty.log」を表します。この設定では、PuTTYを管理者権限として起動した時しかログ記録されませんので、ログ出力先を管理者権限不要な場所に変更しておきましょう

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任意の設定ですが、ログを上書きするか、追記するかも注意した方が良い設定です。お好みに合わせて設定しておきましょう。

設定意味
Always overwrite itログを上書きする(古いログは消えてしまいます)
Always append to the end of itログに追記します(古いログは消えませんが、ファイルサイズが徐々に大きくなる事に注意しましょう)
Ask the user every timeSSH接続時にログを上書きするか追記するかを指定します。

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なお、デフォルト設定の「Ask append to the end of it」の場合は、以下のようなメッセージが表示されます。メッセージを良く読めば書いてあるのですが、「はい」がログ上書きで、「いいえ」がログ追記で、「キャンセル」がログ記録なしです。直観的ではない分かりづらい仕様なので、注意が必要です。

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ログファイル名に日付が含まれる場合

ログをすべて「putty.log」のような日付を含まないファイル形式で保存すると、どこに目的のログがあるのかを探すのに苦労します。以下のようにログファイルに日付を付与しておく事によって、ログの追跡がようになると思います。

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ログファイルに日付を付与するには、ログファイル名に&Y, &M, &Dのような文字を組み込んで下さい。これはstrftimeフォーマットのような標準の形式ではなく、PuTTY特有の指定形式です。PuTTYが指定可能な特殊文字は以下のものがあります。

特殊文字意味
&Y西暦4桁
&M月 (01 〜 12)
&D日 (01 〜 31)
&T時分秒
&Hホスト名

具体的な操作手順としては、 「Session」「Logging」のカテゴリを選択し、「Log file name」欄に&Y, &M, &Dのような文字を含むログファイルを指定します。

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ウィンドウ設定

「Window」カテゴリから表示に関する設定を変更する事ができます。

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Colums, Rowsでウィンドウに表示する文字の行数、列数を定義する事ができます。

デフォルト設定のColumsが80になったいます。1行80文字では「show ip int brief」が1行で表示されず非常に不便です。よく使用するコマンドが1行で表示されるようColumsの値を適宜変更した方が快適になるでしょう。

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デフォルト設定では200行までしかスクロールバックできないので、 “Lines of scrollback”に大きめの行数を入力し設定変更すると便利です。

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構築担当者やCCIEの学習などに限った話ですが、デバッグメッセージやリンクダウンイベントが発生するたびにスクロールバックが戻ってしまうのは、 非常に作業しずらいです。”Reset scrollback on display activity”を無効化するのをお勧めします。

ただし、運用フェーズでは、 “Reset scrollback on display activity” は有効にしておいた方が良いでしょう。私個人的な意見かもしれませんが、ネットワーク機器でコンソールに出力されるメッセージは、なる早で対応すべきかと思います。

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フォント設定

「Window」「Appearance」カテゴリからフォントサイズ設定を変更する事ができます。

「Font settings」の「Change」ボタンからフォントサイズを設定する事ができます。 私は乱視持ちで小さい字を読むのが苦手なので、フォントサイズはいつもやや大きめに設定しています。また、勉強会等で、PuTTYの実行結果をスクリーンに映す場合は、フォントサイズを大きく設定しておくと、受講者が見やすくなると思います。

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コピペ設定

「Window」「Selection」カテゴリでマウス押下時の挙動を定義する事ができます。

Tera Termのように右クリックで貼り付けに慣れている人ならば「Compromise」を選択するのが良いでしょう。

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背景色の変更

運用を経験した事がある人ならばよく分かる話かと思われますが、 最も怖いオペレーションミスのひとつとして「操作対象ホストの間違え」が挙げられます。「操作対象ホストの間違え」ミスを軽減する方法のひとつで、操作対象毎に背景色や文字色を変える方法があります。 例えば、本番環境ならば赤背景、テスト環境ならば青背景のようにしておくと良いでしょう。

背景色, 文字色を設定するには、「Window」「Colours」カテゴリを選びます。「Select a colour to adjast」から変更対象を選び色変更可能が可能です。RGBの値を数値で入力しても良いですが、「Modify」ボタンを押下すればグラフィカルな操作が可能です。

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Tips

シリアル接続

コンソールケーブル直接接続

コンソールケーブルを用いたシリアル通信の方法について説明します。 トップ画面で”Serial”を選択する事でシリアル接続が可能です。

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シリアルUSB変換による接続

パソコンによってはシリアルポートが付いていない場合もあります。 そのような場合は、シリアルUSB変換コネクタを使う事が多いです。

シリアルUSB変換コネクタを使う場合は設定がやや複雑です。 まず、デバイスマネージャでシリアルUSB変換コネクタの接続番号を調べます。 以下スクリーンショットの場合は「COM7」になります。

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上記手順で調べた接続番号を入力する事で、シリアル接続が可能になります。「Serial line」欄に接続番号を入力し、「Open」ボタン押下で接続可能です。

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また、「Connection」カテゴリの「Serial line to connect to」欄で接続番号の設定保存が可能です。

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動作確認環境

動作確認環境は以下の通りです。

  • 動作確認日 : 2015/02/28
  • Windows 8.1 64bit (VMware Player)
  • PuTTY 0.63

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