DevNet Associate Examの試験対策として推奨される環境整備について、概略を説明します。
公式推奨構成
Cisco DevNetでは、Windows, macOS, Ubuntuのそれぞれについて推奨の学習環境を紹介しています。ですが、万人に適した学習環境ではなく、どちらかと言えば初学者向けの構成になっています。ですので、Linux操作や開発業務にある程度は慣れている方ならば、必ずしもCisco推奨の開発環境を使用する必要はありません。
DevNetで紹介されている公式の環境構築手順は以下の通りです(手順閲覧にはアカウント作成とログインが必要です)。
推奨ソフトウェア一覧
Source Control Systems
Cisco DevNetは、Source Control Systemsとしてgitのインストールを推奨しています。単純にSource Controlのお作法を覚える目的だけでなく、そもそもDevNetの教材がGitHubで公開されている事が多いので、gitがないとお話になります。
なお、Source Control Systemsはgit以外にもMercurial, subversion等が存在し、さらに古くはCVS(Concurrent Versions System), RCS(Revision Control System)等もありますが、試験に出題されるのはgitのみです。
Terminals and Shells
Cisco DevNetは、Shellが使える環境としてWindowsユーザ向けにgit-bashを推奨しています。ただし、git-bashは必須ではなく、WSL2やcygwinでも差支えございません。なお、macOSユーザは標準でshellが使える環境がありますので、特段の操作は不要です。
Programming Languages
Cisco DevNetは、Python3およびNode.jsのインストールを推奨しています。Node.jsはCisco WebExなど一部ソフトウェアでSDKが提供されていますが、Cisco製品でNode.jsを使う機会は少な目です。また、DevNetの試験範囲にもNode.jsは含まれていません。
なお、念のため、python2もインストールしておく事をオススメします。YANG Explorerなど一部python3をサポートしないソフトウェアも存在するためです。
Text editor and IDE
Cisco DevNetは、統合開発環境(IDE)としてAtomまたはVisual Studio Codeを推奨してます。ただし、統合開発環境(IDE)は好みが分かれるツールですので、使い慣れたツールを使っても差支えないと思われます。また、それほど複雑なコードを書く必要もないので、人によってはVimやEmacsでも十分と感じるかもしれません。
Development tools and clients
Cisco DevNetは、開発をサポートするツールとしてPostman, ngrok, Google Chrome, OpenConnectを推奨しています。ですが、このうち必須となるのは、Cisco DevNet Sandboxと接続する時に必要となるOpenConnectのみです。なお、Cisco DevNet Sandboxとの接続は、OpenConnectではなくCisco anyconnectを使っても差支えございません。
Application Container Engine
Cisco DevNetは、Dockerのインストールを推奨しています。ただし、Windows環境の方はDockerとVirtual Box, VMware Playerなどは併用できない事に留意ください。もし、Virtual Box, VMware Playerなどを使用したいならば、Linux仮想サーバ上にDockerをインストールするのも良いでしょう。