NEC IXには「Webブラウザ操作用の工場出荷設定」と「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」の2種類があります。「Webブラウザ操作用の工場出荷設定」はWebブラウザを使用するための設定やDHCPなどの設定が予め投入されています。ネットワーク初学者が「とりあえず動く状態にする」という目的に沿った初期設定です。他方、ネットワークに精通した人が全ての設定を精査したい場合は「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」を使う事もできます。
このページでは「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」の使い方を説明します。
「Webブラウザ操作用の工場出荷設定」を使用する方法は「初期設定 (telnetログインができるまで)」を参照ください。
初期化操作
config削除
不揮発性メモリに格納されているconfigを削除します。コンフィグレーションモードで”erase startup-config”を使用すると、startup configを削除できます。
Router(config)# erase startup-config Router(config)#
NEC IXはstartup-configとdefault-configの2種類のconfigを管理する事ができます。もし、default-configを作成しているならば、以下のコマンドでdefault-configを削除できます。
default-configを作成していない場合は、下記操作は不要です。
Router(config)# erase default-config Router(config)#
工場出荷設定の指定
startup-configとdefault-configが存在しない場合は、工場出荷設定でNEC IXが起動します。この工場出荷設定は「Webブラウザ操作用の工場出荷設定」と「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」の2種類があります。
どちらの工場出荷設定を使用するかのヘルプストリングは以下の通りです。
Router# default-console ? command-line -- Command line interface web -- Web user interface Router# default-console
「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」を指定する場合は、”default-console command-line”コマンドを入力します。
Router# default-console command-line Router#
default-consoleコマンド指定後、再起動を試みると「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」でNEC IXが起動します。
Router# reload Notice: The router will be RELOADED. This is to ensure that the peripheral devices are properly initialized. Are you sure you want to reload the router? (Yes or [No]): Yes
初期設定投入
「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」は、IPアドレスもDHCPも設定されてない状態です。NEC IXを操作する方法はコンソールケーブルしかありません。以下に、「コンソールケーブル操作用の工場出荷設定」を載せます。
device GigaEthernet0 ! device GigaEthernet1 ! interface GigaEthernet0.0 no ip address shutdown ! interface GigaEthernet1.0 no ip address shutdown ! interface Loopback0.0 no ip address ! interface Null0.0 no ip address
端末とコンソールケーブルを接続します。
コンソールケーブル経由の操作は不便ですので、telnetなどで接続可能になるように設定しましょう。telnetで接続できるようにするにはIPアドレスとtelnetサーバの起動が必要です。設定例は以下のようになります。
telnet-server ip enable ! interface GigaEthernet1.0 ip address 192.168.1.254/24 no shutdown