CCIE R&S v5 ラボ試験概要


CCIE R&S (Cisco Certified Internetwork Expert Routing and Switching)ラボ(Lab) 試験概要について説明します。CCIE (Cisco Certified Internetwork Expert Routing and Switching)とは、シスコシステムズ合同会社が認定するネットワーク機器の操作能力を証明する認定資格です。CCIEは、他の資格試験とは比べ物にならない難しさですが、合格すればそれなりの地位が手に入る試験です。

CCIE R&S 試験 概要

CCIEとは

CCIEとはシスコシステムズ合同会社が認定するエキスパートレベルの認定資格です。認定資格は易しい順にエントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、アーキテクトの5つの認定レベルに分類され、CCIEは上から2つ目に位置します。

シスコシステムズ合同会社の認定資格は、コラボレーション、データセンター、デザイン、ルーティング & スイッチング(英語圏ではRnSと略される事が多い)、セキュリティ、サービスプロバイダー、サービスプロバイダー オペレーション、ビデオ、ボイス、ワイヤレスの10個の認定トラックに分かれます。認定トラックは時代に流れと共に変わり、かつてのストレージトラックは認定試験を終え、データセンタートラックなどが新たに新設されています。

認定レベルと認定トラックの関係を表した表は以下のようになります。

認定レベルエントリーアソシエイトプロフェッショナルエキスパートアーキテクト
コラボレーションCCIE Collaboration
データセンターCCNA Data CenterCCNP Data CenterCCIE Data Center
デザインCCENTCCDACCDPCCDECCAr
ルーティング &
スイッチング
CCENTCCNA Routing and SwitchingCCNPCCIE Routing & Switching
セキュリティCCENTCCNA SecurityCCNP SecurityCCIE Security
サービスプロバイダーCCNA Service ProviderCCNP Service ProviderCCIE Service Provider
サービスプロバイダー
オペレーション
CCENTCCNA Service Provider OperationsCCNP Service Provider OperationsCCIE Service Provider Operations
ビデオCCNA Video
ボイスCCENTCCNA VoiceCCNP Voice
ワイヤレスCCENTCCNA WirelessCCNP WirelessCCIE Wireless

10の認定トラックのうち、ルーティング & スイッチングは最も広く浅い試験になります。一般的にCCIEと言えば、CCIE Routing and Switchingのラボ試験の事を指します。

CCIEの難易度

CCIEの難易度は他の資格試験とは比べ物になりません。私がお世話になったサイト「ネットワークエンジニアとして」には、CCNP、ネットワークスペシャリスト、CCIEの難易度をそれぞれ3, 4, 1000と評価しています。私が実際に受験して感じた難易度は1000でした。本当に100ではなく1000です。つまり、CCNPを取得するのにかかった労力の100倍以上の労力を払わなければ、CCIEには合格できません。

私は社会人1年目,2年目にたくさんの資格を取得しました。その時、資格試験に払った労力を数値化してまとめたのが以下の表になります。10個20個の資格を取得するよりも、CCIEを1つ取得する方が遥かに難しい事が分かります。

ccie_difficulty_001

なぜ、これほど難しいかと言えば、

  • 実技試験
  • 日本語不可
  • 高額な受験料

という3拍子揃った敷居の高さがあるからです。

実技試験

CCIEは参考書の暗記で合格できるような筆記試験ではありません。8時間におよぶ実技試験ですので、参考書だけでなく日頃からの実機検証は必須となります。

実機なので、参考書のようにうまくいくはずもなく、バグを掴む事もあります。IOSのバージョンによって微妙に動作異なる事もあります。コマンドの入力順によって動作が変わる事があります。コマンド入力間違えによる不具合に悩む事もあります。このような不具合に出会った時に、冷静にトラブルシュートできる能力がCCIEでは求められます。

日本語不可

CCIEは日本語で受験する事ができません。試験監督の説明から問題文まで全て英語です。問題文は必ずしも明確に書かれているわけではなく、不明点は英語で質問しなければなりません。

私は英語アレルギーがあるわけではありませんが、初めてCCIEを受験した時は面食らいました。試験官特に「カンソール パッスワード」「ヴィーラン」「ラウティング アンド スイッチン」って言われた時に、一瞬で意味を理解できず、理解するのに2,3秒かかってしまいました。和製英語として使用している「コンソール」「VLAN」「ルーティング」などの用語は、意外と聞き取れないものです。CCIEの受験前に一度は、INE DMVPN part 1のような英語教材を聞いて耳を慣らしておくと良いかもしれません。

高額な受験料

cisco.com wired transferによると、現在(2014/06/21)のCCIE受験料は176,256円 (内税13,056円)です。私が受験した2011年11月から2013年9月までの間は、122,400円で受験する事ができました。しかし、現在では、増税と為替レート変動の影響で受験料が約18万円とかなり高額になっております。

CCIEの受験料は為替レートによって変動しますので、こまめにチェックし受験の機会を逃さないようにしましょう。

CCIEに合格する人の特徴

CCIEの試験対策を行う講師の方から聞いた話です。CCIEに合格できる人は、以下のような特徴を持っているようです。

  • 自分なりの検証環境を持っていて、素早く検証ができる。
  • 情報の信頼性を判断できる。
  • お勉強だけではなく、試験対策の情報収集を怠らない。

単にお勉強をするだけでなく、上記のような合格者の特徴をマネして合格に近づきましょう。

自分なりの検証環境

シスコの公式ドキュメントなどの参考書を読んでいても、何が言いたいのか意味が分からない事がよくあります。このような時は、実際にコマンドを入力してみて動作確認すると良いでしょう。動作確認をする事によって、ドキュメントの誤読と防いでくれたり、ドキュメントには載っていない細かな仕様確認をする事ができます。

大事な事は、動作確認を面倒くさがらず、たくさん手を動かす事です。

情報の信頼性

何が信頼性の高い情報なのか、正確な情報なのかを判断する力が必要です。

私のサイト含めブログ記事は、公式なドキュメントに比べてレビューが甘いので、誤情報も多いでしょう。また、初学者用の説明は、多少の嘘でも良いから分かりやすい説明を重視する傾向があります。CCIEが求めているのは「正確な知識」ですので、可能な限り1次情報を使用するようにしましょう。

情報の信頼性が高い順に並べると以下の通りです。

  1. Cisco公式ドキュメント, RFC
  2. 実際の動作確認結果
  3. 企業が執筆している比較的信頼積の高いブログ ( 例 : http://blog.ine.com/ )
  4. 個人ブログ ( 例 : http://changineer.info/ )

「Cisco公式ドキュメント」と「実際の動作確認結果」のどちらをより信じるべきかは、CCIE試験対策においては公式ドキュメントを信用するようにして下さい。CCIEの出題範囲は新機能が多く充分にバグが枯れていません。公式ドキュメント通りに動かない理由をあれこれ考察していると、無駄に時間がかかってしまい合格が遠のくでしょう。私は公式ドキュメント通りに動かない理由を追及しすぎたため合格が遠のいてしまいました。

今まで公式ドキュメントが想定した通りに動かなかったラボが、IOSのバージョンを変えただけで想定通りに動くようになった事は数多く経験しました。

情報収集を怠らない

いやらしい話ですが、CCIEは「試験」です。必ずしも、たくさんお勉強をした人やたくさん知識を持った人が合格するとは限りません。けしからん話ですが、全然お勉強しないで合格してしまう人もいるらしいです。

何が言いたいのかと言えば、試験に関する情報収集を怠らないようにしましょう。CCIE受験者は試験会場で見聞きした事を口外してはいけないルールになっていますが、以下のようなCCIE Candidatorが集まるコミュニティに所属すれば、試験問題に関する何らかのヒントが得られるはずです。

  • http://ieoc.com/content/aboutieoc.aspx
  • http://www.groupstudy.com/list/CCIELab.htm

私はこの情報収集がうまくいかず、合格が2年くらい遠のいてしまいました。恐らく、情報さえ手に入っていれば、2年早く合格できたと思います。

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