NSX Edge ベアメタルインストール Automated編

スポンサーリンク

NSX Edgeは仮想マシンだけでなくベアメタルにインストールすることもできます。インストール方法は「Automated install」「Interactive install」の2通りが選べますが、前者の「Automated install」について説明します。「Automated install」はDHCPでIPアドレスを割り当てつつインストールを行い、インストール後に詳細なパラメタを手作業で入力します。

前提条件

ハードウェア要件

ベアメタル版NSX Edgeはハードウェア要件が厳しめで、例えば、遊休資産をNSX Edgeに転用するようなことは殆どできないでしょう。ハードウェア要件は「NSX Edge ベア メタル要件」を参照ください。

もし、要件を満たしてないハードウェアを使用すると、以下のようにOSインストールは成功したとしても、dataplaneの設定でエラーを返されます。

nsx-edge182> set dataplane device list 0000:02:00.1
Updating custom NIC list...
ERROR: NSX Edge configuration has failed. Host is not configured with supported network device.
nsx-edge182> 

もし、適当なハードウェアが見当たらないものの、インストールの練習をしたい場合は仮想マシンでもほぼ同等の操作を確認することができます。

起動方法

NSX Edgeの起動はUEFIではなくレガシーBIOSが推奨されています。仮想マシン版を使用する場合は、ovaテンプレート内にレガシーBIOSの設定が含まれているため明示的な操作は不要です。しかし、ベアメタルの場合は、近年の殆どのベアメタルサーバはデフォルト設定がUEFIになっているため、デフォルト設定を明示的に変更する必要があります。

レガシーBIOS

DHCPサーバ

「Automated install」はDHCPサーバがある環境を前提としています。以下スクリーンショットはNEC IXの場合の設定例ですが、サーバでもネットワーク機器でもDHCPサーバの実装方法はどのような方法を採用しても差し支えございません。

DHCPサーバの設定

NSX Edgeのインストール

ダウンロード

My VMwareのNSX-T ダウンロードページ」へアクセスします。「VMware NSX-T Data Center 3.1.2」の「ダウンロードする」を押下します。

NSX Edge bare metalのダウンロード 01

「NSX Edge for Bare Metal」の「今すぐダウンロード」を押下します。

NSX Edge bare metalのダウンロード 02

インストール準備

さきほどダウンロードしたISOファイルから起動するようにします。設定方法はメーカーごとに異なるため説明を省略します。以下スクリーンショットはHPE Proliant DL360 G9の場合のものです。

NSX Edge ベアメタルのインストール 01

ISOファイルをマウントします。

NSX Edge ベアメタルのインストール 02

必要に応じてboot先を変更してください。設定方法はメーカーごとに異なるため説明を省略します。以下スクリーンショットはHPE Proliant DL360 G9の場合のものです。

NSX Edge ベアメタルのインストール準備 03

以下スクリーンショットはCD-ROMから起動する例です。

NSX Edge ベアメタルのインストール準備 04

インストール

「Automated install」か「Interactive install」か、どちらかのインストール方法を選択します。このページでは「Automated install」を説明します。

NSX Edge ベアメタルのインストール 01

DHCPによってIPアドレスを割り当てるNICを選択します。

ここで紫色の画面が表示された場合は、UEFIになっている可能性があります。起動方法を「UEFI」から「レガシーBIOS」に変更してください。

NSX Edge ベアメタルのインストール 02

インストール完了まで待ちます

NSX Edge ベアメタルのインストール 03

NSX Edgeの設定

初期パスワードの変更

初期状態ではrootユーザのパスワードは「vmware」で、adminユーザのパスワードは「default」です。

初回ログイン後はパスワードの変更を求められます。パスワードは12文字以上との要件がありますので、要件を満たすパスワードを入力してください。なお、英字キーボードになっていますので、特殊文字を使うときは注意が必要です。例えば、「@」を入力したいならば「Shift + 2」です。

以下スクリーンショットはrootユーザでログインし、rootパスワードを変更したときの操作です。

rootパスワード変更

さらに「passwd admin」コマンドでadminユーザを変更します。

NSX EdgeはUbuntu18をベースに作られたOSですので、基本操作はUbuntuと同じです。

root@nsx-edge:~# passwd admin
New password: 
Retype new password: 
passwd: password updated successfully
root@nsx-edge:~# 

adminパスワード変更

IPアドレス設定

「su – admin」コマンドでadminユーザにスイッチした後、以下のコマンドで管理用IPアドレスの設定が可能です。

以下はVLANを使わない場合の設定例です。このページで紹介する設定例が当てはまらない場合は、公式資料の「Install NSX Edge Automatically via ISO File」を参照ください。

set interface eth0 ip <CIDR> gateway <gateway-ip> plane mgmt

管理IPアドレス設定 01

設定したIPアドレスに対して、ping応答があることを確認します。

管理IPアドレス設定 02

sshdの起動

以下のコマンドでsshの起動し、さらに自動起動を有効にします。

start service ssh
set service ssh start-on-boot 

ssh起動後、NSX Edgeへsshによるログインが可能になったことを確認します。

SSHログイン確認

root sshログインの許可

root sshを許可する方法は一般的なLinuxディストリビューションと同じです。rootユーザで/etc/ssh/sshd_configを編集し、PermitRootLoginをyesに変更します。

# vim /etc/ssh/sshd_config

 <omitted>

# Authentication:

#LoginGraceTime 2m
PermitRootLogin yes
#StrictModes yes
MaxAuthTries 3
MaxSessions 2

systemctlコマンドで設定を反映させます。

systemctl restart ssh

データプレーン用 NIC登録

NSX EdgeのNICをデータプレーン用として設定します。eth0は管理用ですので、残りのeth1, eth2, eth3をデータプレーン用として使用します。

データプレーン用として使用するNICはインターフェース名やインターフェース番号ではなく、PCIアドレスで指定する必要があります。PCIアドレスを調べるには、rootユーザでlspciコマンドなどを使用します。使用例は以下の通りです。

root@nsx-edge:~# lspci -D | egrep -i "Network|Ethernet"
0000:03:00.0 Ethernet controller: VMware VMXNET3 Ethernet Controller (rev 01)
0000:0b:00.0 Ethernet controller: VMware VMXNET3 Ethernet Controller (rev 01)
0000:13:00.0 Ethernet controller: VMware VMXNET3 Ethernet Controller (rev 01)
0000:1b:00.0 Ethernet controller: VMware VMXNET3 Ethernet Controller (rev 01)
root@nsx-edge:~# 

「set dataplane device list」コマンドでNICをデータプレーン用として登録します。成功した場合は「Grub config is good」と表示されます。

サポートされないハードウェアを登録しようとした場合は「Host is not configured with supported network device.」と表示されます。

nsx-edge> set dataplane device list 0000:0b:00.0
[sudo] password for admin: 
Updating custom NIC list...
WARNING:  0000:0b:00.0 is not bound to any linux driver
INFO: Config was written to: /config/vmware/edge/config.json
INFO: Grub backup already exists. Skipping.
INFO: Grub config is good.
nsx-edge> set dataplane device list 0000:13:00.0
Updating custom NIC list...
WARNING:  0000:13:00.0 is not bound to any linux driver
INFO: Config was written to: /config/vmware/edge/config.json
INFO: Grub backup already exists. Skipping.
INFO: Grub config is good.
nsx-edge> set dataplane device list 0000:1b:00.0
Updating custom NIC list...
WARNING:  0000:1b:00.0 is not bound to any linux driver
INFO: Config was written to: /config/vmware/edge/config.json
INFO: Grub backup already exists. Skipping.
INFO: Grub config is good.
nsx-edge> 

再起動で設定を反映させます。

nsx-edge> restart service dataplane
nsx-edge> 

データプレーン用NICを確認します。

nsx-edge> get dataplane device list 
System datapath-supported devices:
  0000:03:00.0 - VMXNET3 Ethernet Controller  | Vendor: VMware
    ^ Kernel interfaces detected: eth0
  0000:0b:00.0 - VMXNET3 Ethernet Controller  | Vendor: VMware
  0000:1b:00.0 - VMXNET3 Ethernet Controller  | Vendor: VMware
  0000:13:00.0 - VMXNET3 Ethernet Controller  | Vendor: VMware
Thu May 13 2021 UTC 15:33:22.087
nsx-edge> 

「get interface」コマンドでNIC一覧を表示すると、設定前はeth1, eth2, eth3と表示されていたNICがfp-eth0, fp-eth1, fp-eth2に変わっていることが分かります。

nsx-edge> get interfaces 
Thu May 13 2021 UTC 15:33:36.078
Interface: bond0
  Address: unknown
  MAC address: d2:f3:95:c7:ff:5e
  MTU: 1500
  Broadcast address: None
  KNI: False
  Bond mode: ACTIVE_BACKUP
  Bond primary slave: None
  Bond currently active slave: None
  Bond slaves: 
  Link status: down
  Admin status: down
  RX packets: 0
  RX bytes: 0
  RX errors: 0
  RX dropped: 0
  TX packets: 0
  TX bytes: 0
  TX errors: 0
  TX dropped: 0
  TX collisions: 0

Interface: eth0
  Address: 192.168.1.133/24
  MAC address: 00:50:56:89:7c:3c
  MTU: 1500
  Default gateway: 192.168.1.1
  Broadcast address: 192.168.1.255
  Plane: mgmt
  KNI: False
  Link status: up
  Admin status: up
  RX packets: 613
  RX bytes: 49801
  RX errors: 0
  RX dropped: 0
  TX packets: 336
  TX bytes: 37873
  TX errors: 0
  TX dropped: 0
  TX collisions: 0

Interface: fp-eth0
  ID: 0
  Link status: up
  MAC address: 00:50:56:89:9e:86
  MTU: 1500
  PCI: 0000:0b:00:00
  Offload Capabilities: TX_VLAN_INSERT TX_UDP_CKSUM TX_TCP_CKSUM TX_TCP_TSO RX_VLAN_STRIP RX_IPV4_CKSUM RX_UDP_CKSUM RX_TCP_CKSUM RX_TCP_LRO
  Polling Status: active
  Driver: net_vmxnet3
  Rx queue: 2
  Tx queue: 2
  Socket: 0
  RX packets: 64
  RX bytes: 7807
  RX errors: 0
  RX badcrc: unknown
  RX badlen: unknown
  RX misses: 0
  RX nombufs: 0
  RX pause xoff: unknown
  RX pause xon: unknown
  TX packets: 0
  TX bytes: 0
  TX errors: 0
  TX pause xoff: unknown
  TX pause xon: unknown

Interface: fp-eth1
  ID: 1
  Link status: up
  MAC address: 00:50:56:89:1a:4c
  MTU: 1500
  PCI: 0000:13:00:00
  Offload Capabilities: TX_VLAN_INSERT TX_UDP_CKSUM TX_TCP_CKSUM TX_TCP_TSO RX_VLAN_STRIP RX_IPV4_CKSUM RX_UDP_CKSUM RX_TCP_CKSUM RX_TCP_LRO
  Polling Status: active
  Driver: net_vmxnet3
  Rx queue: 2
  Tx queue: 2
  Socket: 0
  RX packets: 60
  RX bytes: 7567
  RX errors: 0
  RX badcrc: unknown
  RX badlen: unknown
  RX misses: 0
  RX nombufs: 0
  RX pause xoff: unknown
  RX pause xon: unknown
  TX packets: 0
  TX bytes: 0
  TX errors: 0
  TX pause xoff: unknown
  TX pause xon: unknown

Interface: fp-eth2
  ID: 2
  Link status: up
  MAC address: 00:50:56:89:84:e7
  MTU: 1500
  PCI: 0000:1b:00:00
  Offload Capabilities: TX_VLAN_INSERT TX_UDP_CKSUM TX_TCP_CKSUM TX_TCP_TSO RX_VLAN_STRIP RX_IPV4_CKSUM RX_UDP_CKSUM RX_TCP_CKSUM RX_TCP_LRO
  Polling Status: active
  Driver: net_vmxnet3
  Rx queue: 2
  Tx queue: 2
  Socket: 0
  RX packets: 56
  RX bytes: 7327
  RX errors: 0
  RX badcrc: unknown
  RX badlen: unknown
  RX misses: 0
  RX nombufs: 0
  RX pause xoff: unknown
  RX pause xon: unknown
  TX packets: 0
  TX bytes: 0
  TX errors: 0
  TX pause xoff: unknown
  TX pause xon: unknown

補足説明

仮想マシンを使用した操作練習

ベアメタル版NSX Edgeはハードウェア要件が厳しく、実機を使った操作練習をすることは難しい状況です。しかし、仮想マシンを使えば、ベアメタルほどの性能は担保できないものの、操作の練習だけならば十分に可能です。以下、仮想マシンを使ったベアメタル版NSX Edgeのインストール操作を練習する方法を説明します。

まず仮想マシンを作成します。

仮想マシンによるNSX Edge ISOインストール 01

将来の仕様変更の可能性はありますが、NSX Edge 3.1.2時点ではUbuntu18をベースにしたOSです。どのOSをベースにしているかは仮想マシン版のNSX Edgeを構築してみて、「/etc/os-release」などのファイルからベースとなるOSを調べると良いでしょう。「ゲストOSのバージョン」は「Ubuntu 18 (64bit)」に一番近いものを選びます。

root@nsx-edge182:~# cat /etc/os-release 
NAME="Ubuntu"
VERSION="18.04.4 LTS (Bionic Beaver)"
ID=ubuntu
ID_LIKE=debian
PRETTY_NAME="Ubuntu 18.04.4 LTS"
VERSION_ID="18.04"
HOME_URL="https://www.ubuntu.com/"
SUPPORT_URL="https://help.ubuntu.com/"
BUG_REPORT_URL="https://bugs.launchpad.net/ubuntu/"
PRIVACY_POLICY_URL="https://www.ubuntu.com/legal/terms-and-policies/privacy-policy"
VERSION_CODENAME=bionic
UBUNTU_CODENAME=bionic

仮想マシンによるNSX Edge ISOインストール 02

仮想マシン版 NSX Edge同等以上のメモリ, CPU, ディスクリソースを割り当てます。

仮想マシンによるNSX Edge ISOインストール 03

NSX Edgeのインストーラーのisoファイルをマウントします。

仮想マシンによるNSX Edge ISOインストール 04

仮想マシン起動後は、ベアメタル版とほぼ同じ操作画面が出力されます。

仮想マシンによるNSX Edge ISOインストール 05

起動方法の変更

NSX Edgeの起動はUEFIではなくレガシーBIOSが推奨されています。レガシーBIOSを設定する方法は、メーカー依存、ハードウェア世代依存が強い操作ですが、参考情報として、HPE Proliant DL360 G9の場合の操作例を紹介します。

起動時に「F9(System Utilities)」を押下します。

BIOS 設定変更 01

「System Configuration」を選びます。

BIOS 設定変更 02

「BIOS/Platform Configuration (RBSU)」を選びます。

BIOS 設定変更 03

「Boot Options」を選びます。

BIOS 設定変更 04

「Boot Mode」を選びます。

BIOS 設定変更 05

「Leagecy BIOS Mode」に変更します。

BIOS 設定変更 06

UEFIの場合の操作画面

「レガシーBIOS」ではなく、非推奨の「UEFI」を使用した場合は、全体的に崩れた画面が表示されます。もし、以下のような画面が現れた場合は、BIOSの設定誤りの可能性を疑ってください。

「Automated install」か「Interactive install」かの選択画面でNSXのロゴが表示されていません。

BIOS設定誤りの時の画面

全体的に紫基調の画面が表示されます。

紫基調の画面

タイトルとURLをコピーしました