Yamaha RTX ルータにおけるDNSの設定方法を紹介します。LAN内の全端末がインターネット上のDNSサーバに問い合わせを行うのはネットワーク負荷が大きいので、DNS proxyやDNS cacheを設ける事で負荷を軽減します。なお、Yamaha RTXルータは、何も意識しなくても、デフォルト設定でDNS proxyとDNS cacheが有効になっています。具体的な設定例については、Yamaha RTX DNS 設定例を参照下さい。
DNSのデフォルト設定について
Yamaha RTXシリーズのデフォルト設定は、インターネット事業者からDHCP経由でDNSを割り当ててもらうだけで、クライアント端末にDNS cache機能とDNS recursive機能を提供します。多くの場合は、DNSに関してデフォルト設定のままで差し支えございません。
DNS 再帰問い合わせの有効化
以下のコマンドで再帰DNSとして動作するかどうかを決める事ができます。デフォルト設定は”recursive”なので、特にこのコマンドを明示的に入力する事はないと思います。
# dns service [ recursive | off ]
DNS キャッシュ エントリ数の変更
“dns cache max entry”コマンドで、DNSキャッシュのエントリ数上限を変更する事ができます。デフォルト設定は256です
# dns cache max entry <num>
DNS サーバ指定
インターネット事業者からDHCPによってDNSサーバを割り当ててもらえない場合は、”dns server”コマンドでDNSサーバを明示的に指定します。
# dns server <primary_dns&;gt; [ <secondary_dns> ]
DNS キャッシュ有効化
“dns cache use”コマンドでDNS キャッシュ 有効無効を切り替える事ができます。デフォルト設定は有効なので、明示的にこのコマンドを入力する必要はないと思います。
# dns cache use [{ on | off }]
DNS プライベートアドレスの解決
“dns private address spoof”コマンドで、プライベートアドレスの解決をインターネットに問い合わせるかどうかを設定する事ができます。デフォルト設定はoffです。
システムデザインの観点でご法度ですが、さくらインターネットやvalue domainのようなインターネット上のDNSサービスでプライベートアドレスを解決したい場合は、”dns private address spoof”をonにします。
# dns private address spoof [{ on | off }]
DNS 静的レコード登録
Yamaha RTXシリーズは、DNSサーバとして利用する事もできます。小規模な企業ならば、社内の名前解決をルータに任せる構成をとる事もできます。
“dns static”コマンドでDNSに関するレコードを登録する事ができます。
# dns static <type> <fqdn> <value> [ ttl=<ttl> ]
“ip host”コマンドはAレコードとPTRレコードを同時に登録できる便利コマンドです。
# ip host <fqdn> <value> [ ttl=<ttl> ]