Zabbix 5.0のVMware監視の設定

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ZabbixのVMwareを監視する方法について説明します。テンプレート「Templates/Template VM VMware」を適用し、「{$VMWARE.URL}」「{$VMWARE.USERNAME}」「{$VMWARE.PASSWORD}」の3つのマクロを定義する事で、ある程度の監視が手際良く実行する事ができます。

VMware Collectors

VMwareの監視を行うには、予めVMware Collectorsプロセスを起動する必要があります。/etc/zabbix/zabbix_server.confを編集し、StartVMwareCollectorsの値を1以上にします。

StartVMwareCollectorsの値は、書籍「Zabbix統合監視実践入門」ではESXiまたはvCenterの数の2倍を推奨しています。Zabbixの公式ドキュメントでは、ESXiまたはvCenterの1倍以上2倍以下を推奨しています。

# vi /etc/zabbix/zabbix_server.conf

### Option: StartVMwareCollectors
#       Number of pre-forked vmware collector instances.
#
# Mandatory: no
# Range: 0-250
# Default:
# StartVMwareCollectors=0
StartVMwareCollectors=2

zabbix-serverを再起動させ設定を反映させます。さらに、vmware collectorのプロセスが起動している事を確認します。

[root@zabbix081 ~]# systemctl restart zabbix-server.service 
[root@zabbix081 ~]# ps aux | grep -i vmware
zabbix      2793  0.0  0.1 193968  4068 ?        S    21:38   0:00 /usr/sbin/zabbix_server: vmware collector #1 2022/07/16
zabbix      2794  0.0  0.1 193968  4068 ?        S    21:38   0:00 /usr/sbin/zabbix_server: vmware collector #2 2022/07/16
root        2821  0.0  0.0 221900  1080 pts/0    R+   21:38   0:00 grep --color=auto -i vmware
[root@zabbix081 ~]# 

VMware監視設定

ホストの作成

ZabbixのVMware監視は、ESXiまたはvCenterのAPIを利用して情報を収集します。厳密に言えば、ESXiやvCenterのホストを作成する必要はありませんが、管理上の分かりやすさを考えて、ESXiやvCenterのIPアドレスを指定したホストを作成します。

この設定は必須ではありません。任意のホストにテンプレート「Template VM VMware」を適用すれば監視は開始されます。

ZabbixのVMware監視01

テンプレートの適用

前述のホストに対してテンプレート「Templates/Template VM VMware」を適用します。

ZabbixのVMware監視02

マクロの定義

適用されたテンプレートのディスカバリールールを見ると、マクロ「{$VMWARE.URL}」「{$VMWARE.USERNAME}」「{$VMWARE.PASSWORD}」が予め定義されている事が分かります。

ZabbixのVMware監視03

マクロの設定画面へ遷移し、マクロ「{$VMWARE.URL}」「{$VMWARE.USERNAME}」「{$VMWARE.PASSWORD}」を定義します。「{$VMWARE.URL}」は以下URLを指定してください。なお、このURLはXMLのリクエストのみに応答するため、ブラウザや単純なcurlコマンドでは応答を返さない仕様になっています(「VMware kb1003218」)。

 https://<ESXiまたはvCenterのIPアドレス>/sdk

ZabbixのVMware監視04

監視結果の確認

設定投入後、ローレベルディスカバリが行われるよう1時間ほど放置します。

最新データの画面で仮想マシンが表示されるようになった事を確認します。

ZabbixのVMware監視05

各仮想マシンの最新データを閲覧すると、CPU ready(ハイパーバイザがCPUリソースを割り当てられなかった時間)などのVMware固有の監視が実施されている事が確認できます。

ZabbixのVMware監視06

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