VMware HAはESXiの筐体障害発生時に、別の筐体で仮想マシンを再起動させるダウンタイムを軽減させる手法です。この手法を動作確認をするには共有ストレージが必要となりますが、WindowsやLinuxで構築したNFSサーバでも簡単に動作確認ができます。このページではVMware HAを動作確認するために、Ubuntu20.4上でNFSサーバを手っ取り早く構築する方法をまとめます。
NFSサーバの構築
NFSサーバを構築するには、nfs-kernel-serverと呼ばれるパッケージをインストールします。
sudo apt install nfs-kernel-server
NFSとして公開するディレクトリを作成します。
mkdir /nfs
NFSの接続許可は/etc/exportsというファイルに定義されます。以下は/nfsというディレクトリに対して、192.168.1.0/24からの接続を許可する設定例です。
cat << EOF > /etc/exports /nfs 192.168.1.0/24(rw,no_root_squash) EOF
NFSサーバを起動します。
sudo systemctl enable nfs-blkmap.service --now
NFSの疎通確認
NFSの疎通確認をするために、何か適当なサーバからNFSマウントをしてみましょう。
NFSマウントをするには、NFSクライアントのインストールが必要です。Ubuntu20.4の場合は、nfs-commonというパッケージにNFSクライアントが含まれています。
apt-get install nfs-common
さきほど作成したNFSサーバをマウントできるかどうか確認します。マウントに成功する場合は、以下のような操作になります。
root@ubuntu106:~# mount -t nfs 192.168.1.17:/nfs /mnt root@ubuntu106:~# df -h Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on udev 965M 0 965M 0% /dev tmpfs 199M 1.2M 198M 1% /run /dev/sda5 20G 7.3G 11G 41% / tmpfs 994M 12K 994M 1% /dev/shm tmpfs 5.0M 4.0K 5.0M 1% /run/lock tmpfs 994M 0 994M 0% /sys/fs/cgroup /dev/loop0 56M 56M 0 100% /snap/core18/1988 /dev/loop1 56M 56M 0 100% /snap/core18/1997 /dev/loop2 219M 219M 0 100% /snap/gnome-3-34-1804/66 /dev/loop3 65M 65M 0 100% /snap/gtk-common-themes/1514 /dev/loop4 66M 66M 0 100% /snap/gtk-common-themes/1515 /dev/loop5 52M 52M 0 100% /snap/snap-store/518 /dev/loop6 33M 33M 0 100% /snap/snapd/11588 /dev/loop7 33M 33M 0 100% /snap/snapd/11841 /dev/sda1 511M 4.0K 511M 1% /boot/efi tmpfs 199M 8.0K 199M 1% /run/user/1000 192.168.1.17:/nfs 49G 7.3G 39G 16% /mnt root@ubuntu106:~#