指定のMTU sizeのパケットが通過できるかどうかを動作確認する方法をまとめます。近年は仮想化の勢いが加速し、vlanタグだけではなくvxlanタグやgeneveタグも付与され2重3重でカプセル化されたフレームが流れる事も珍しくありません。机上で想定通りのMTU sizeを担保するのは不可能に近く、テストによって担保するのが現実的と考えます。このページではMTU sizeを調査する方法をまとめます。
前提
参照資料
特になし。pingコマンドのmanやhelpを参照ください。
動作確認済環境
- vCenter 7.0U3f (7.0.3-20051473)
- ESXi 7.0U3f (7.0.3-20036589)
- Rocky Linux 8.6
- Windows 10 21H2
pingコマンドのまとめ
Linuxの場合
1500byteの疎通を確認するには以下のように操作します。
ping -M do -s 1472 -c 3 172.16.0.12
9000byteの疎通を確認するには以下のように操作します。
ping -M do -s 8972 -c 3 172.16.0.12
pingコマンドのオプションの意味を以下にまとめます。
オプション | 意味 |
---|---|
-M | DF bitを付与するか否か。doはDF bitを付与し、dontはDF bitを付与しません。 |
-s | payload sizeを指定します。IP headerは20byteで、ICMP headerは8byteです。ですので、1500byteのパケットを生成するにはpayload sizeは1472byteにします。 |
-c | icmp echoを送る回数を指定します。 |
Windowsの場合
1500byteの疎通を確認するには以下のように操作します。
ping -f -l 1472 192.168.20.1
9000byteの疎通を確認するには以下のように操作します。
ping -f -l 8972 192.168.20.1
pingコマンドのオプションの意味を以下にまとめます。
オプション | 意味 |
---|---|
-f | DF bitを付与する |
-l | payload sizeを指定します。IP headerは20byteで、ICMP headerは8byteです。ですので、1500byteのパケットを生成するにはpayload sizeは1472byteにします。 |