VMware HAはESXiの筐体障害発生時に、別の筐体で仮想マシンを再起動させるダウンタイムを軽減させる手法です。この手法を動作確認をするには共有ストレージが必要となりますが、WindowsやLinuxで構築したNFSサーバでも簡単に動作確認ができます。このページではVMware HAを動作確認するために、RHEL 8.XまたはRHEL 9.XでNFSサーバを手っ取り早く構築する方法をまとめます。
前提
参照資料
特になし。適宜、manコマンドをご利用ください。
動作確認済環境
- CentOS 8.3
- Rocky Linux 8.6
- Rocky Linux 9.0
NFSサーバの構築
NFSサーバを構築するには、nfs-utilsと呼ばれるパッケージをインストールします。このパッケージにはNFS クライアントだけでなく、NFSサーバも含まれています。
dnf install nfs-utils
NFSとして公開するディレクトリを作成します。
mkdir /nfs
NFSの接続許可は/etc/exportsというファイルに定義されます。以下は/nfsというディレクトリに対して、192.168.20.0/24からの接続を許可する設定例です。
cat << EOF > /etc/exports /nfs 192.168.20.0/24(rw,no_root_squash) EOF
NFSサーバを起動します。
systemctl enable nfs-server.service --now
NFSの疎通確認
NFSの疎通確認をするために、何か適当なサーバからNFSマウントをしてみましょう。
NFSマウントをするには、NFSクライアントのインストールが必要です。RHEL 7.X, RHEL 8.X, RHEL 9.Xの場合は、nfs-utilsというパッケージにNFSクライアントが含まれています。
yum install nfs-utils
さきほど作成したNFSサーバをマウントできるかどうか確認します。マウントに成功する場合は、以下のような操作になります。
[root@linux060 ~]# mount -t nfs 192.168.20.50:/nfs /mnt [root@linux060 ~]# df -h ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置 /dev/sda3 49G 37G 12G 76% / devtmpfs 990M 0 990M 0% /dev tmpfs 1000M 0 1000M 0% /dev/shm tmpfs 1000M 8.8M 991M 1% /run tmpfs 1000M 0 1000M 0% /sys/fs/cgroup /dev/sda1 1014M 127M 888M 13% /boot tmpfs 200M 0 200M 0% /run/user/0 192.168.20.50:/nfs 48G 1.9G 47G 4% /mnt [root@linux060 ~]#